What's "EOT"?
――――夢も希望も要らない、大喜利さえあれば。
EOTが大喜利天下一武道会の代替品であることは自明である。
EOT第1章が始まった2017年は、大喜利天下一武道会のない世界だった。
天下一は当時すべてのアマチュア大喜利プレーヤーの憧れであり目標であった大会だ。
本戦へ進出した者は、憧憬を込めて数多のプレーヤーからの憧憬を受け
優勝者は歴史に名を遺した者として神話の中へ足を踏み入れたことと同義であった。
EOTが予選・本戦に分けられているのは
天下一のように、「EOT予選突破」がプレーヤーにとって1つのステータスになれば
という浅ましい願いから生まれたルールだ。
EOTはそれ以外にも多くのことを
2015年を最後に開催されなくなってしまった天下一の真似をしながら
手探りで推し進めてきた。
天下一のいない世界で、天下一の代替品であるために大会を続けてきた。
EOTは大喜利天下一武道会の模倣品であり、代替品であり、イミテーションであった。
2018年、かくて大喜利天下一武道会は復活し
日本最大のアマチュア大喜利大会として改めて中心へと据わることになった。
EOTは代替品としての役目を終えた。
しかし、すでにEOTはEOTとして、多くのプレーヤーから模倣品として認められながらも
独自の世界観を形成した大喜利大会として歩んでいた。
誰かのためではない、ただ発生する大喜利大会という現象となっていた。
そんな中、コロナ禍の影響により、大喜利天下一武道会の延期が決定された。
そうして幾つかの経緯があり、EOTは急遽代替品として本来の姿に戻ることになったのである。
さあ、まがい物の、しかし本物の大喜利大会を始めよう。
今度のEOTは2018年以来のタッグマッチだ。
巨大な座・高円寺2の舞台であれば、ソーシャルディスタンスを取りながら
同時に12人のプレーヤーが比較的安全に争うことができるだろう。
今回は36組のタッグ、72人のプレーヤーが
己の絆を信じて6/18組の座を争う予選サーキットを戦い
そして、最後の1組になるまで12組のトーナメントを戦い抜いてもらう。
偽典であるEOTの正史でも構わないのなら
ぜひ最後の1組となって、この戦記に絆を遺してもらいたい。
証明してほしい、
その絆があらゆる絆より強く、面白いということを。
代替品であるならば、せめて代替品らしく。
独自のお題で。
独自のルールで。
そして、健康に配慮された環境で。
大喜利を愛する全ての人へ。
Extreme(極限の)大喜利トーナメント、第7章を
ここに、開催を宣言します。
令和3年2月10日
EXTREME OOGIRI CLUB
主催