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​What's "EOT"?

――――記録でもない、記憶でもない、感情だ。
 

EOTは意思を持たない。
ここには、冷酷なバトルフィールドがあるだけだ。

歴史を作ろうなどと考えていない。
ブランドになろうとも考えていない。
参加者全員に喜んでもらおうとも思っていないし、参加者全員から敵意を向けられようと構わない。

アマチュア大喜利界に貢献しようと考えていない。
誰かをスターにするつもりもない。
戦いを映像化することにもメリットを感じていない。
この大会は、振り返るためにあるわけではない。

我々は、ただ目の前にある大喜利のみを貪欲に愛す者だ。
この大会は、“極限”の大喜利トーナメントという現象にのみ拘泥し、

それを実現させようとしている者の願いの結晶だ。

その後や外にできるもの全てが副産物に過ぎない。
あらゆる言葉やイベントは次回への参考でしかない。

2019年10月に行われた第5章は、

EOT決勝戦史上最も激しい打ち合いを制して六角電波が優勝した。


それは、第3章に続いてのシングル戦連覇という誰も成し遂げたことのない神業だった。
そして、六角電波は優勝したその場で、

「僕が出ない方がいいですかね」と冗談めかして告げたのだった。

しかし、それはプレーヤーがEOTという物語の中にあることを思えば

ある種当然の言葉だったかもしれない。

しかし、その言葉を王者の口から言わせてしまったのは我々の落ち度だろう。

EOTを物語だと思わせてしまった我々の怠慢なのだろう。

それでは、冗談の通じない者として、あらためて我々はこう答えよう。


データはデータでしかなく、それ以上の意味を見いだすつもりはない。

誰が何千連覇したって構わない。

我々は新たな物語を綴るために、何千一回目の物語のページを開くだけだ。

大喜利が最も面白い者が勝負に勝ち、王座に座る。
それが、何よりも我々が渇望した光景だ。

そんなEOTに価値を見いだすなら戦うべきだし、

EOTへの興味が薄れたのなら古ぼけたおもちゃのように投げ捨てても構わない。


剣を置くことも、剣を持つことも、どちらも尊重されるべきだ。

そして我々は、あなたがまた剣を握りたくなるまで、何度でもその挑戦を待つつもりだ。

しかし、剣を持つのならば。己の大喜利を証明するつもりならば。

EOTという場にコインを賭けると選択してくれるならば。


EOTは、そんな「回答」のみで存在証明を求める者のためにあるエゴイストたちのための戦場だと

いま、ここに改めて宣言しよう。

これはもはや開催宣言ではない、宣戦布告だ。
エゴイストのあなたへ宛てた、エゴイストである我々による挑戦だ。

我々は、ただ極限の大喜利トーナメントを望む者だ。


だからこそ、まだあなたがEOTに想いを持つのならば、我々は我々にできる最高を持って応えよう。

最高のお題を用意しよう。
最高の環境を用意しよう。
最高のルールを用意しよう。

その対価として、知恵を振り絞り、回答を作り上げ、灰になるまで戦ってほしい。
会場を揺らし、見るものすべての人生を狂わせてほしい。

大喜利を愛する全ての人へ。

Extreme(極限の)大喜利トーナメント第6章。
あなたの「敵」として、ここに、開幕を宣言します。



                              令和元年12月16日

                          EXTREME OOGIRI CLUB

                              山下 銃(ばらけつ)

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